西毛電気 高芝発電所・坂本発電所探索 序

ご都合がよろしければいつかご一緒にツーリングでも如何でしょうか
私から送ったそんなメールからこの探索が始まった。
お相手は群馬B級スポットのサイト主であるもぎ氏である。
ひょんなことでコネクションが出来たので、早速ではあるがツーリングに誘ってみたところ
先方からは11月ならなんとかということで返信を頂くと共に、候補地も連絡を頂いた。
”
旧西毛電気株式会社が建てた明治大正期の発電所跡を探したいなと思っています。
具体的には坂本発電所と高芝発電所の二つで、坂本発電所は坂本ダム近くに存在しネット上に遺構の写真もあります。高芝発電所はネットに現在の情報が無かったのですが古地図で発電所マークを見つけたので周辺の調査出来ればと。
”
この二つの発電所、名前は私も知っていたので二つ返事で行きましょう!とトントン拍子に話が進む。
15年くらい前に見つけた大木先生の産業技術遺産探訪というサイトで初期の頃から掲載されていた横川周辺の発電所遺構だ。
ちょうどEJ15エンジンをバラしてたり、GC8インプレッサでラリー改造特認の車検証があったりと、私的にはそちらの方からたどり着いた大木先生のサイト。
今では膨大な数の近代化遺産や産業遺産のリストが網羅されたり、設備、機械、科学の資料でサイトが埋め尽くされています。
大木先生の該当ページ
旧・西毛電気株式会社
現役時代の高芝発電所の写真も掲載されている。
画像への直接リンクは少々憚られる為、上記サイトより参照されたい。
古地図で高芝発電所マークを見つけたとのもぎ氏からのメールを元に私も探って見た。
大木先生のサイトの情報からすぐに場所は特定できた。
今昔マップ3を使って昔と今を時代別に表示してみた。

そして、戦後米軍が全国を空中撮影したフィルムが国土地理院で閲覧できるので、擬定地を見てみたところ・・・
それはあった。

そしてそこに相当するところをGoogleMAPの航空写真で見ていたところ
地図からは抹消されたが道路はまだ残っている。

まだ遺構は残ってる可能性も十分にある。
しかし、坂本発電所の所在地については、取水口は大木先生のサイトでそのものずばり案内板で指さされてる写真が有ったので特定は簡単と思われたが、発電所建屋については発電所記号も見つからず、空撮からも位置を特定できなかった。

坂本発電所については碓氷川の蛇行部二箇所のどちらかを擬定地とし、現地調査とすることとした。
当初はツーリングとして11月19日を予定日にしていた。
が
前日土曜日は曇時々雨、当日は今シーズン最強の寒波が到来するという予報が発表された。
当日どうするかもぎ氏と連絡を取り合うと
“当初の目的を根本から覆しちゃうんですけど、車で行きませんか？（笑）”
はい喜んで！
むしろ願ったり適ったりである。
私のインプレッサであればそれなりに荷物も載るので私が車を出し、もぎ氏をお迎えに上がり、軽く挨拶と荷物を載せた後、車内で軽くブリーフィングを行う。
各々が持ち寄った地図等の資料はほぼ同じ、そこはどちらも苦笑い。
もぎ氏の方は図書館で西毛電気関連の文献のコピーまで撮っていた。
その資料は後ほど帰路の途中コンビニコピーで譲って頂いた。
現地へ向かう途中の車中はお互い話が弾む。
あっという間に霧積までたどり着いてしまった。
午前中、目指すは高芝発電所跡地
続く